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​博士前期課程1年 松本 良介 Ryosuke Matsumoto

テレビ番組などでアフリカ諸国が紹介される時、「こんなところに・・・」と秘境地扱いされるのをよく目にします。また、日本人はアフリカに対して「得体の知れない大陸」と立ち入ろうとせず、ネガティブな感情を抱いている人が多いです。私は、このようなネガティブイメージを払拭させたいと常々考えており、そのためにはまずアフリカの経済発展を促すことが必要だと考えております。アフリカの経済発展が遅れている一つの要因に“食糧飢餓”が挙げられます。急激な人口増加(いわゆる人口爆発)によって食糧供給が追い付かず、飢餓人口が急増しているのです。私の研究フィールドである世界最貧国のマラウイ共和国では現在、農家に対して様々な支援(格安もしくは無償で肥料や種子、農薬の販売)が実施されており、主食であるトウモロコシに加えてキャッサバやマメ類などの生産量は増加しつつあります。しかし、収穫した農作物を保存する貯蔵技術が未発達であるため、貯蔵中の穀物を食べてしまう「貯穀害虫」による被害が甚大です。貯蔵庫によっては、貯穀害虫によって貯蔵中のトウモロコシの大部分を食べられてしまうこともあります。貯穀害虫の中でも特にProstephanus truncates (Larger Grain Borer; 以下LGB)は食欲が旺盛であり、多くの食害を引き起こしています。そのため、マラウイ共和国ではLGBによって食糧飢餓が深刻化しているといっても過言ではありません。マラウイ共和国を含めアフリカ諸国の農業を支える基盤を構築するために、現地で実施可能かつ持続可能なLGB防除体系を確立させていきたいと考えております。そして、いずれアフリカでの食糧飢餓を撲滅することが私の目標であります。

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