今月末、蚊のサンプリングに来帯される九大の藤田先生が、感染症ウイルス媒介性の昆虫とそのウイルスに関するセミナーを開催してくださります。興味のある方は、是非ご参加ください。学部生を含みどなたでも参加いただけます。
演題:衛生昆虫とそれが保有・媒介するウイルス
講師:藤田 龍介 准教授 九州大学大学院農学研究院 衛生昆虫学研究室
日時:5月27日 13:00〜14:00
場所:23番教室
使用言語:日本語
参加登録:不要(学部生を含めどなたでも参加いただけます)
連絡教員:相内大吾(内線:5934、aigo@)
要旨 衛生昆虫とは人や動物に公衆衛生上の害を与える節足動物の総称であり、蚊やマダニなどの吸血により病原体を媒介するもの、ハエのように物理的に病原体を運ぶもの、クモなどのように毒性物質により傷害をあたえるものなど様々である。この中で最も人類にとって脅威となっているのは蚊が媒介する病原体であり、蚊によって媒介されるマラリアやデングウイルスは感染者が数億人と尋常ではない被害を生み出している。我が国では戦後の発展とともに公衆衛生環境が改善され、衛生昆虫による被害は激減しているが、近年のインバウンドの促進と長年の被害の減少による対策の亡失によって新たなリスクが顕在化してきている。例えば2014年には東京でデングウイルスの国内アウトブレイクがおよそ70年ぶりに発生したり、翌2015年からはジカウイルスの世界的流行が起きたりした。今回はこれらの衛生昆虫が媒介する病原体とそれらに関する諸問題について概説すると共に、近年我々が見出した新たなウイルスについて紹介する。
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